床の間の道具覚書(『茶道具百科第一巻 床の間の道具 扱いと心得』より)
掛物
掛物は大きく三種類に分けられる。書蹟(掛字)・絵画(掛絵)・画讃。 花押は覚えゲーなので覚えなくていいけど坐忘斎と鵬雲斎あたりは覚えていても損はないと思うので覚えたい。
軸
円柱が頭切、バームクーヘンみたいな物が蛇腹、キノコらしい物が撥、丸っこいのが宗丹、円柱の角を切ったものが削面。
表具裂(ひょうぐきれ?)
金襴
中国宋時代に袈裟を金襴衣と呼び、渡来した僧が着ていたことから名付く。銀箔糸を用いたものを銀欄と呼ぶ。 特徴は蔦と6,7弁の花。よく見かける。
金紗
金襴の一種類。紗を地に気品ある金襴にしては細い刺繍が特徴。
竹屋町裂
紗を地に平金糸。京都の竹屋町で織られたことが由来。糸の縫い方が金紗と違う。
印金
金箔を押し付けて模様をつける。
風通(見たことあるかもしれないが自信がない、表裏で地の色が逆になっている)、緞子(渋い、柄でなんとなくわかる)、間道(ボーダーっぽい)などがある。
掛物の格
真行草の順に裱褙(ひょうほえ)幢褙(どうほえ)輪褙(りんほえ)がある。 裱褙は天地を分けない中廻しが特徴的なのでぱっと見わかる。幢褙と輪褙の見分けがつきにくい。中廻しの左右を細くした物が輪褙らしい。その三種の中でさらに格があり、真は一文字廻し、行は一文字、草は一文字なし、である。
花入
かねの花入については鶴首、桃底、曽呂利の区別がつけば上等。曽呂利は鶴首よりもやや短いが細く、首の下部で少し膨らんでいる。古銅と砂張の違いがわからない。
花入は形なり焼きなりで分量が半端ではないので、茶会や稽古などの機会その都度覚えればいい。 覚えるべきは薄板。
矢筈板
唯一、真の花入に用いる。端の広い方が上部。檜の真塗。
蛤端
丸角共に行の花入に用いる。ただし、木地のものは草の花入に用いる。端が貝合わせした蛤みたいな形状である。
丸香台
草の花入に用いる。木目の味が残った掻き合わせ塗で高さがある。